学問は尻からぬけるほたる哉
がくもんはしりからぬけるほたるかな
斧入れて香に驚くや冬木立
おのいれてかにおどろくやふゆこだち
目に嬉し恋君の扇真白なる
めにうれしこいぎみのおうぎましろなる
路たえて香にせまり咲いばらかな
みちたえてかにせまりさくいばらかな
岩倉の狂女恋せよほとゝぎす
いわくらのきょうじょこいせよほととぎす
月更けて猫も杓子も踊りかな
つきふけてねこもしゃくしもをどりかな
菜の花や月ハ東に日ハ西に
なのはなやつきはひがしにひはにしに
夏川を越すうれしさよ手に草履
なつかわをこすうれしさよてにぞうり
五月雨や大河を前に家二軒
さみだれやたいがをまえにいえにけん
春の水山なき国を流れけり
はるのみずやまなきくにをながれけり